電子化テキストとは　　暫定版 - Now under construction!

(1998.8.27)

　このページでいう「電子化テキスト」とは、テキストファイル形式で電子化されたデータを指します。

I. テキストファイル形式の概要

　1. テキストファイル形式とは

　テキストファイル形式とは、コンピュータで扱うファイル形式のひとつで、その中でもっとも基本的なものです。基本的に文字データ（キャラクタコード）だけからなり、利用するアプリケーションソフトをほとんど選びません。

　具体例を挙げてみます 注1。
　たとえば、おそらく一番多くの人が触れたことがあると思われる「一太郎」では、JTDやJFW,JBW,JAWなどの文字（拡張子）で終わるファイル形式を標準としています。これらのファイルをWindows95付属の「メモ帳」で読み込むと、下のようになります。

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　では、基本的に文字データだけとはどういうことでしょうか。
　上の例でいえば、「こ」や「れ」など、さらには「これはテスト用のファイルです。」の部分などが文字データになります。もう少し詳しく説明すれば、コンピュータ内部ではすべてのデータが０と１の組み合わせとして処理されていますが、「こ」で言えば「こ」を表す０と１の組み合わせのデータ（82B1）が文字データということになります。実際の画面上にも「こ」という文字しか表示されません ^注2。この０と１の組み合わせと文字との対応関係を決めているのがコードと呼ばれるものです。

　テキストファイル形式と対になる形式は、バイナリファイル形式といいます。先に挙げた「一太郎」や「MS-Word」などのワープロソフトの標準的なファイルや、表計算ソフト（MS-Excel, Lotus 1-2-3 など）・データベースソフト（MS-Access, 桐 など）等、さらには画像・音声などのファイルがこれに当たります。
　バイナリ（ binary ）とは「２進数の」の意です。０(off)と１(on)を組み合わせて記されるこのデータは、人間には理解不能ですが、コンピュータにとってはごく当たり前の形式になります。なお、ワープロ、表計算などのソフトも、もとをただせば、テキストファイル形式のプログラムをバイナリファイルに変換したものです。

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　なお、テキストファイルとはいっても、一見バイナリファイルのように見える場合があります。例えば、

• EE;R2=%F%-%9%H
• ﾅﾅｻﾒｲｽ･ﾆ･ｭ･ｹ･ﾈ

などのような例です（ブラウザによってはきちんと表示される場合もあります）。この２つはいずれも「電子化テキスト」という文字そのものを表しているのですが、それをコンピュータ上で扱う上のルールが異なるために、このように得体の知れない記号が続く表示（通称、文字化け）になるのです。この、コンピュータで扱える番号と文字とを対応させるルールのことをコードといいます。だいたい Windows(95または3.1、NT)とMacintoch上では「シフトＪＩＳ」というコードが使われていますが、上記の２つはこれとは別の「ＪＩＳ」と「ＥＵＣ」というコードでそれぞれつづられています。 ⇒ 日本語の文字コードのページ へ。

　2. テキストファイル形式が扱えるソフト

　扱うファイル形式によって代表的なソフトウェアをおおまかに分類すると、以下のようになります。画像・音声などの、文字では表せない情報を扱うソフトウェア以外は、基本的にテキストファイル形式が扱えます。

種類	テキストファイルを基本とするソフト	バイナリファイルを基本とするソフト
文字入力・文書作成	エディタ メモ帳, WZエディタ, VZエディタ, MIFES, 秀丸エディタ, Simle-text　等 ※一太郎等のワープロはテキストファイルの読み込みも可能	ワープロ 一太郎, MS-Word, WordPerfect, EG-Word　等 ワープロ専用機のワープロ機能
表計算・データベース	※どのソフトも基本的に、テキストファイルの読み込みが可能	表計算 MS-Excel, Lotus 1-2-3, Quattro Pro　他 データベース MS-Access, 桐, DBase, The CARD, 知子の情報　他
画像・音声	―	ペイントブラシ, Photoshop, サウンドレコーダー, QuickTime　他

　3. テキストファイル形式のファイル名

　テキストファイル形式のファイルは、必ずしも「〜.txt」という名前（拡張子）を持つとは限りません。DOC（これはMS-Word の文書ファイルと同じ）や CSV 注3（データベース用のファイル形式）という拡張子をもつ場合もあります。むしろ、拡張子との直接の関係はなく、ファイル形式自体をさす言い方だからです。ただし、特別な事情がない限り「〜.txt」という名前をつけた方が混乱が少ないと思います。エディタ等ではあらかじめ標準で読み込むファイルの名前が決められている場合があるからです（変更も可能です）。なお、「一太郎 Ver.3」の「〜.jxw」という名前のファイルはおおむねテキストファイルと考えてよいものです ^注4。

注

1. 以下、説明の中心をWindows95を利用した場合に置くこととします。Macintoshやその他の環境で利用する場合には、これらの説明とは必ずしも合致しないこともありますが、少なくともテキストファイル形式のファイルの扱いに関しては、さほど差がないものと思います。
2. 「コンピュータのデータでありながらもっとも "紙の上に書かれた文字" に近い」（テキストデータ料理学 p.10）とも評されます。
3. CSV（ Comma Separated Value の略）とは、各項目をコンマで区切り、文字列は引用符で囲んだテキストファイルの形式です。異なる表計算ソフトやデータベースソフトの間で、ファイルのやりとりが直接できない場合には、いったんCSV形式のテキストファイルに変換すると、ファイルの交換が可能になります。
4. 倍角指定やアンダーラインなどの文字修飾を施した部分に、エスケープシーケンスとよばれる制御コードが埋め込まれるだけですので、それさえ取り除けば、プレーンテキストとして扱うことができます。